命の声

命の声

『命の声』第2号の発刊にあたって

全国共済水産業協同組合連合会

代表理事会長 楠田 勇二

全国共済水産業協同組合連合会

代表理事会長 楠田 勇二

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 JF 共済発足 70 年を記念し創刊いたしました 冊子『命の声』。このたび第2号の発刊にあたり、ご挨拶を申し上げます。
 『命の声』創刊号では、東日本大震災から命を守られたJF組合員の方や関係者の皆さまの声を特集し、全国の方々への普及を行いました。
 2022 年には協同組合の国際組織であるAOA(国際協同組合保険連合アジア・オセアニア協会)のセミナーにて、アジア・オセアニアの方々へも当活動が紹介されました。そして「命を守る声を伝え合う」という、とてもシンプルな助け合いが国の垣根を越えて評価を頂きました。創刊号に声を寄せてくださった皆様に、心から感謝申し上げます。こうした助け合いの輪が、さらに大きな輪に成長していくことを期待しております。
 さて、継続して発行する第2号ですが、漁業者にとって決して目を背けてはならない「海難事故から命を守る」をテーマとして作成することにいたしました。
 海難事故を防止する努力は、古くから海上保安庁を始め、地方自治体や救助を担ってきた水難救済会などの組織により続けられ、救命衣や救命具の開発・改良、そして救命の知識や未然防止といった啓蒙が懸命に行われています。また、地域の漁業者の皆様が救助の一役を担って頂いていることに、改めて敬意を表します。
 本号の発刊にあたり、特に「公益社団法人 日本水難救済会」のご協力を賜り、各機関への取材要請等にご尽力頂きました。衷心より感謝を申し上げます。
 天災や自然災害は、その発生や災害規模を事前に推し量ることが困難なものです。一方、海難事故はその多くが本人の十分な留意や事前準備、そして日頃の心構えで防ぐことが可能であると考えます。
 本号の『命の声』が、改めて海難事故への備えや危機意識を思い返して頂く機会となり、海難事故の防止に役立つよう祈念いたします。

※所属・役職等は発行当時のものです。